2026年、資産運用界隈を揺るがす大きなニュースが駆け巡っています。「みんなで大家さん」で1,500億円にも上る出資トラブルです。
当事者の方々には心よりお見舞い申し上げますが、あえて厳しいことを言わせてください。この結末は、金融リテラシーの高いコミュニティに属している人間からすれば、数年前から分かりきっていたこと(時間の問題)でした。
なぜ、多くの人が虎の子の資産を失ってしまったのか?それは彼らが必ずしも「強欲だったから」ではありません。彼らに適切な相談相手がいなかったからです。
今回は、資産形成において最も重要な「誰と付き合うか(環境)」という話をします。これは、オルカンを積み立てること以上に、あなたの人生を左右する真理です。
被害者の共通点は「相談相手がいなかった」こと
怪しい投資案件、ポンジ・スキーム、未公開株詐欺……。 手口は違えど、これらに引っかかる人には共通点があります。それは、その決断を、自分ひとり(または販売者との一対一)で下してしまったということです。
もし、彼らにたった一人でも、利害関係のない「信頼できる相談相手」がいればどうなっていたでしょうか?「あ、その案件ね。界隈では危ないって有名だよ。やめておきな。」その一言で、数百万、数千万円の損失を防げたはずです。
投資の世界では、詐欺的で危ないと言われながらも、堂々とテレビCMを打ったり、有名人を広告塔に使ったりしている案件が山ほどあります。「孤独な投資家」は、この華やかな広告にコロッと騙されます。しかし、良質なコミュニティに属する投資家は、裏側の情報を共有しているため、決して近づきません。
この「情報の防波堤」を持っているかどうかが、資産を守れるかどうかの決定的な差になります。

勝てる投資家は大勝ちしない。「負けない」だけ
当ラボが提唱する「オルカン積立」を淡々と続けている人たち。彼らは地味で、派手な儲け話には見向きもしません。
実は、資産を着実に築いている人に共通しているのは、大勝ちすることではなく「負けない」ことに長けているという点です。
- 勝つ人: 年利4〜7%の王道(オルカン投資)を守り、詐欺案件を完全スルーする
- 負ける人: 一発逆転を狙って、怪しい高利回り案件に飛びつく
資産運用において本当に大切なことは、誰よりも増やすことではありません。負けないことです。そのためには、あなたの欲を刺激してくる詐欺師や、手数料の高いゴミ商品を売りつけてくる営業マンから、身を守る術(知識と人脈)を持つ必要があります。
本当に気を付ける必要があるのは、株価が暴落するリスクではなく、うっかり騙されてしまう人間リスクなのです。以下の記事で、特に老後に気を付けるべき、人間リスクについて詳しく解説しております。

有料相談の本質は「単発」ではなく「継続」にある
世の中には、1時間2万円といった安くない相談料を払って、独立系FPや専門家と継続的に付き合っている人たちがいます。
しかし、勘違いしてはいけません。当たり前ですが、一度お金を払って相談したからといって、すぐに深い信頼関係が築けるわけではありません。プロから見れば、一回きりの客は所詮「一見さん」です。通り一遍の回答しか返ってこないでしょう。
資産家たちが本当にやっているのは、「毎年定期的に相談し、継続的に会う」ということです。
表に出ない情報は「信頼」の中に流れる
さらに重要なのが、情報の質です。プロは職業柄、表には出せないような「業界の裏話」や「本当に美味しい一次情報」を持っています。しかし、それをネットや一見客に話すことは絶対にありません。リスクしかないからです。
そんな貴重な情報がポロリとこぼれるのは、「長年付き合いがあり、口が堅く、信頼できる顧客」との会話の中だけです。ご縁を維持し、コツコツと関係を温め続ける。これこそが、自分を「優良な情報の回ってくる場所」に置くための、唯一にして最強の投資なのです。
【高級寿司屋の「一見」と「常連」の違い】
これは、飲食店をイメージすると分かりやすいでしょう。
初めて入った高級寿司屋で、いきなり「一番いいネタを出してくれ」と言っても、大将は困惑して無難な「特上セット」を出すだけでしょう。しかし、何年も通い、好みも人柄も知ってくれている常連客にはどうでしょうか。頼まれなくても、「今日は市場には出回らない、最高のアワビが手に入ったんですよ」と、メニューに載っていない裏メニューを出してくれます。現実の世界も、これと全く同じです。
なお、信頼の継続的な構築に関しては、主に富裕層が利用する、対面証券との付き合い方についても同様です。こちらについては、以下の記事で詳しく解説を行なっております。

本当に美味しい話は「ネット」には落ちていない
この話は、前章の「継続的な関係」と直結します。残酷な真理をお伝えします。「世の中で本当に価値のある情報(金脈)」は、ネット検索ではほとんど出てきません。
なぜなら、本当に有益なビジネスの話や、極めて条件の良い不動産情報などは、表に出すとすぐに潰されたり、殺到してパニックになるため、信頼できるクローズドなコミュニティの中だけで回遊しているからです。
あなたがGoogle検索で見つけることができる「儲け話」は、すでに手垢のついた残りカスか、あるいはカモを釣るための罠かのどちらかであると思っても良いでしょう。
「ネットの情報は無料だが、価値は限界がある」
この真理に気づき、日頃から信頼できる人間と継続的に関係を構築できるかどうかが、資本主義社会を賢く生き抜くための分かれ道となります。
当サイトでは、業界の裏側も含めて可能な限り発信していますが、それでも大人の事情により、どうしても記事には書けないことは少なからず存在します。
ネットの情報だけで完結させず、更に有益な裏情報などにアクセスできる優良なコミュニティを持つことの重要性は忘れないでください。

結論:あなたを騙すのも人間、助けるのも人間
資産運用はデジタルな数字の世界に見えますが、人生は泥臭い人間関係に帰結します。
あなたに怪しい商品を売りつけ、資産を奪おうとするのも「人間」です。逆に、あなたが道に迷った時、正しい知識で引き戻し、資産を守ってくれるのもまた「人間」です。
当ラボの記事を読み、世界株式インデックス(オルカン)の積立を始めたあなたは、すでに「金融リテラシーの高い側の住人」への一歩を踏み出しています。どうかその歩みを止めず、これからの長い投資人生において、「誰を信用し、誰と長く付き合っていくか」を真剣に選び抜いてください。
自分にとっての「正解」を見つけ、そのご縁を大切に育てていった時、あなたの資産形成は盤石なものになるでしょう。

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