【警告】学資保険は入るな!元本保証で教育費が溶けていくカラクリ

「子供が生まれたら、とりあえず学資保険」「元本割れしないから、銀行に預けておくよりマシ」

親戚や先輩ママから、そんなアドバイスを受けたことはありませんか?確かに親心として、子供の教育資金だけは絶対に減らしたくないと思う気持ちは痛いほど分かります。

しかし、厳しいことを言います。 その元本保証こそが、あなたの子供の教育資金を目減りさせる最大のリスク要因です。

今の日本で学資保険に入ることは、18年後に価値が下落していくことがほぼ確定している日本円を、かなり低い利回りでロックするという、投資家視点で見れば非常に効率の悪い選択肢です。

この記事では、保険会社があまり語りたがらないインフレリスクと機会損失について解説し、なぜ新NISA(投資信託)こそが真の学資保険なのかを解説します。

目次

「元本保証」の正体は、実質価値のマイナス

学資保険のセールストークで最も強力なのが「返戻率(へんれいりつ)」です。 「18年間で300万円積み立てれば、満期時に315万円戻ってきます。返戻率105%です!銀行よりお得ですよね?」

これを聞くと、多くの人は「5%も増えるなら安心だ」と思ってしまいます。 しかし、ここにはインフレという概念が完全に抜け落ちています。

18年後の300万円は、今の300万円ではない

思い出してください。 20年前のディズニーランドのチケット代や、大学の授業料はいくらでしたか? 今よりずっと安かったはずです。 物の値段は、時間の経過とともに上がっていきます。これをインフレと言います。

日本政府(日銀)は、毎年2%のインフレを目標に掲げています。 もし仮に、毎年2%ずつ物価が上がっていったらどうなるでしょうか?

現在の300万円の価値は、18年後には実質約210万円程度の価値にまで目減りします。 たとえ額面が315万円に増えて戻ってきても、その時の315万円で買えるものは、今の220万円分くらいしかありません。

  • 額面:300万円 → 315万円(増えた!)
  • 実質価値:300万円 → 220万円(大損!)

元本保証とは、あくまで額面の数字を保証するだけで、買えるものの量(購買力)は保証してくれません。 学資保険に入るということは、インフレによる資産の目減りを、甘んじて受け入れますという敗北宣言と同じなのです。

コラム:「デフレ時代の正解」が、今の「不正解」に

学資保険を絶賛する声が未だに多いのはなぜでしょうか。それは、彼らのアドバイスがかつての日本では紛れもない正解だったからです。2000年代から2010年代、日本は長いデフレの中にいました。モノの値段が下がり続けるデフレ下では、「元本保証でお金が減らない」ことこそが最強の資産運用でした。

しかし、その成功体験は、インフレ時代には通用しません。彼らの言葉は、あくまで現金最強時代の古い地図なのです。

最大の罪は機会損失

さらに深刻なのが、機会損失です。 学資保険にお金を入れるということは、その資金を年利0.X%の世界に18年間幽閉することを意味します。

もし、その月1.5万円の保険料を、学資保険ではなく、世界経済の成長に連動するインデックス投資(オルカンなど)に回していたらどうなっていたでしょうか?

過去の実績ベース(年利4〜7%)でシミュレーションすると、その差は残酷なほど開きます。以下で、非常に保守的に平均利回り4%でシミュレーションをした場合の結果を比較してみます。

  • 学資保険(18年):積立元本324万円 → 満期金約340万円
  • NISA運用(18年・年利4%):積立元本324万円 → 評価額約473万円

その差、約133万円。 これは、いくらなんでも無視できない金額ですよね。

「元本割れが怖い」といって安全な学資保険を選んだ結果、リスクを取って運用していれば得られたはずの教育資金をドブに捨てているのと同じです。 これこそが、真のリスクではないでしょうか?

尚、現金で資産を保有するのではなく、運用することが圧倒的に期待値が高いということは、以下の記事でしっかりと説明しておりますので、読んでみてください。

「強制的に貯められる」は甘え

学資保険を擁護する唯一の論理が、保険なら解約しづらいから、強制的に貯金できるというものです。

しかし、今は令和です。 新NISA(つみたて投資枠)も、クレジットカードで毎月自動積立ができます。一度、世界株式インデックス(オルカン)の積立設定をすれば、勝手に口座から引き落とされ、勝手に積み上がっていきます。 手間は学資保険と全く同じです。

解約のしにくさが必要なら、あえてパスワードを複雑にしてログインしづらくするなど、自分で工夫すればいいだけの話です。 その意思の弱さをカバーするためだけに、130万円もの手数料(機会損失)を払うのは、あまりにも高すぎます。

尚、まだ証券会社に口座を保有していない等の方は、今からスタートする方へ、おすすめの証券会社などを記載した記事も作成しておりますので、併せて読んでみてください。

結論:子供を愛するなら、リスクを取れ

子供の金でギャンブルするな」と怒る人がいますが、逆です。 今の日本円をただ持っているだけ(学資保険含む)のほうが、インフレによって資産を溶かす確実なマイナスサム・ゲームに参加していることになります。

子供が18歳になる頃、世界は今よりもさらに成長し、物価も上がっているでしょう(それまでには、〇〇ショックのような世界的な株価の大暴落は何度も起きるでしょう)。 その未来のインフレに対抗できるのは、現金でも保険でもなく、成長する資産(株式)だけというのが現実です。

もし現在、学資保険に入っているなら、今すぐ証券を確認してください。加入して数年以内なら、元本割れしてでも解約し、残ったお金をNISAに移した方が、18年後のゴール時点では圧倒的にプラスになる確率が極めて高いです。

元本保証という甘い言葉の裏にあるインフレという見えないリスクに気づいてください。 本当の意味で子供を守るとは、思考停止で保険に入ることではなく、親がマネーリテラシーを持って資産を増やすことです。

「貯蓄目的の保険」は不要だと分かりました。では、「掛け捨ての医療保険」はどうでしょうか? 「入院したら1日1万円」——この安心感に、毎月数千円を払う価値があるのか。 結論から言うと、日本の健康保険制度を知っていれば、医療保険は「全解約」が正解です。次の記事で、しっかりと説明します。

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この記事を書いた人

教育資金デザインラボ代表。元日系投資銀行(IBD)出身のFP兼宅建士。
「お金の世界は嘘ばかり」という信念のもと、ポジショントークを排除した『数字に基づく資産形成術』を発信中。早大理工・英国大学院修了。都内で2児(2歳・0歳)を育てるパパ経営者。

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