【数学的証明】現金はずっと持つな。オルカン投資が最強である理由

「投資は怖い。ギャンブルでしょ?」「汗水垂らして稼いだ現金が、一番安全に決まっている」

多くの日本人が信じているこの常識は、金融工学の世界では数学的な間違いであることが証明されています。

では、私たち子育て世代は、大切なお金をどこに置くべきなのか? その答えが、世界株式インデックス(通称オルカン)です。

なぜ、オルカンなのか? それは、なんとなく人気だからではありません。 それがノーベル経済学賞を受賞した理論に基づく数学的な正解(最適解)だからです。

この記事では、感情論を一切抜きにして、なぜオルカン一択なのか?を、現代ポートフォリオ理論(MPT)を用いて論理的に解説します。

目次

前提:「現金=安全」は数学的にあり得ない

まず、「現金を持っていれば減らない」という幻想を捨ててください。 通帳の額面の数字(100万円)は変わりませんが、その価値は確実に目減りします。

理由はインフレ(物価上昇)です。モノの値段が上がれば、お金の価値は相対的に下がります。政府(日銀)は「毎年2%の物価上昇(インフレターゲット)」を目標に掲げています。もしこの目標通りに進めば、あなたの100万円の価値はどうなるでしょうか?

  • 現在:100万円(価値100%)
  • 20年後約67万円(価値33%減)

現金で持ち続けるということは、何もしないのではなく、毎年2%ずつ価値が蒸発する資産に全力投資しているのと同じです。インフレとは、あなたの資産に対して国が勝手にかける見えない税金のようなものです。銀行に預けているだけで、毎年2%ずつ価値が税金として引かれていく。そう考えたら、じっとしているのが怖くなりませんか?

現代ポートフォリオ理論が教えるリスクの正体

では、どうすればこの見えない税金から資産を守れるのか? 答えは、リスクを取って、インフレ率以上のリターンを得ることです。

ノーベル賞を受賞した「現代ポートフォリオ理論(Modern Portfolio Theory)」は、リスクをこう定義しています。 「リスク = 危険性(Danger)ではなく、振れ幅(Uncertainty)である」

  • ローリスク:100円増えるかもしれないし、100円減るかもしれない(振れ幅が小さい)。
  • ハイリスク:1万円増えるかもしれないし、1万円減るかもしれない(振れ幅が大きい)。

多くの人が投資を怖がるのは、”ハイリスク=大損する” と誤解しているからです。 しかし数学的には、リスク(振れ幅)を取らなければ、リターン(利益)も得られないという等価交換の法則(リスクプレミアム)が成り立っています。

勝つためのルール:期待値で勝負せよ

投資で成功するための唯一のルールは、期待値がプラスのゲームに参加し続けることです。

  • 宝くじ・競馬:期待値マイナス(胴元がテラ銭を取るため、やればやるほど損をする)
  • 株式市場期待値プラス(世界経済が成長する限り、長期的にはプラスになる)

短期的(1〜2年)には暴落し、マイナスになることもあるでしょう。 しかし、15年、20年と試行回数(期間)を増やせば増やすほど、結果は期待値に収束していきます。

カジノや宝くじは胴元が儲かるゲームですが、株式市場は、世界経済が成長する限り参加者全員の期待値がプラスになるゲームです。

合理的な判断をするならば、期待値がマイナスの現金(インフレで減る)から、期待値がプラスの株式へ資金を移動させる。これ以外の正解はありません。

番外編:資本主義をハックせよ

現代ポートフォリオ理論に加えて、現代最高の経済学者トマ・ピケティが証明した『 r > g 』という残酷な数式をご存知ですか?「オルカンこそが、一般庶民が資本主義をハックする唯一の手段である理由」については、以下の記事で解説を行っております。

分散投資こそ、唯一のフリーランチ(タダ飯)

「リスクを取ればリターンがあるなら、一番ハイリスクな株(個別株や暗号資産)を買えばいいのでは?」 そう思うかもしれません。

ここで現代ポートフォリオ理論の核心である、効率的フロンティアが登場します。 難しい言葉ですが、要するに無駄なリスクは取るなということです。

【集中投資 vs 分散投資】

【集中投資(1社や1国)】

その会社が倒産したら資産はゼロ。リスクが高い割に、リターンが見合っていない(効率が悪い)

【分散投資(全世界の3,000社に投資)】

どこか1社が倒産しても、全体への影響は誤差レベル

ノーベル賞学者のハリー・マーコウィッツは、分散投資を投資における唯一のフリーランチ(タダ飯)と呼びました。 通常、リターンを得るにはリスク(対価)が必要ですが、分散投資だけはリスクを下げながら、リターンを維持する(=美味しいとこ取り)ができるからです。

世界中の株を丸ごと買う全世界株式インデックスは、このフリーランチに誰でも便乗できるようにした21世紀最大の発明品とも呼べるでしょう。 これ一本を買うだけで、あなたは数学的に最も効率の良いリスクとリターンのバランスを手に入れることができます。

なお、S&P500(米国株)への集中投資も悪くはありませんが、理論上は米国がコケるリスクを抱えています。 一方、全世界株式(オルカン)は、地球上のすべての優良企業に分散することで、この無駄なリスクを極限まで排除しています。こちらについては、以下の記事で詳しく解説をしております。

「同じリターンなら、リスクは低いほうが偉い」これが数学の答えです。だからこそ、私たちは特定の国ではなく世界全体を買うのです。

結論:現金を「働くお金」に変えよ

オルカンへの投資とは、博打ではありません。 それは、世界中の優良企業が稼ぎ出す利益の一部を、株主として受け取る権利を買う行為です。

あなたが寝ている間も、Googleの社員が働き、ルイ・ヴィトンの鞄が売れ、トヨタの工場が動いています。 オルカンを持つということは、彼ら世界中の優秀なエリートたちを私のために働かせるということです。

  • 現金:タンスの中で眠り続け、インフレという税金で痩せ細っていくニート
  • オルカン:世界中で働き、新たな価値(利益)を生み出し続けるエリート集団

どちらを相棒にして、子供の教育資金を作りたいですか? 答えがオルカンなら、今すぐでも資産を移し替える準備をしましょう。では、具体的にどうやって始めるのか? 次は、この理論を実践するための最強の器、「新NISA」を使った具体的な積立設定について解説します。

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この記事を書いた人

教育資金デザインラボ代表。元日系投資銀行(IBD)出身のFP兼宅建士。
「お金の世界は嘘ばかり」という信念のもと、ポジショントークを排除した『数字に基づく資産形成術』を発信中。早大理工・英国大学院修了。都内で2児(2歳・0歳)を育てるパパ経営者。

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