【東京23区】学童だけで1,000万円の格差。公立小の残酷な放課後事情

⚠️ 記事を読む前の前提条件

  • 対象エリア: 学童事情の格差が極めて激しい「東京23区」を想定しています。
  • データ基準: 2026年時点の教育資金デザインラボ独自調査に基づく試算データです。最新情報は必ず各自治体・施設の公式HPをご確認ください。

「まさか、落ちるなんて思っていなかった……」 毎年12月から2月にかけて、SNS上では親たちの悲鳴が溢れかえります。小学校の入学通知と一緒に届く、学童クラブの不承諾通知(落選)です 。

多くの家庭が「ランドセル選び(ラン活)」には熱心ですが、共働き生活の生命線である放課後の居場所については、驚くほど無警戒です 。

教育資金デザインラボの調査から断言できる事実があります。東京23区において、どの区(どの自治体)に住むかは、単なる好みの問題ではありません。それは、今後6年間の出費が数十万円程度で済むか、それとも1,000万円超かかるかを決定づける、資産運用の大きな分岐点でもあるのです 。

今回は、不動産屋も教えてくれない、23区の残酷な「学童コスト格差」について、当ラボの独自試算に基づき解説します。

目次

多くの親がハマる「3つの罠」

なぜ、入学直前になってパニックになる家庭が後を絶たないのでしょうか? それは、多くの親御さんが以下の「3つの楽観的すぎる思い込み」を持っているからです 。

① 「公立には入れるだろう」という思い込み

保育園に入れたから大丈夫だと思っていませんか? 学童の定員は保育園よりも少ないケースが多く、激戦区では「小1でも待機児童」が当たり前に発生します。

② 「落ちても、民間なら月3〜4万くらいだろう」という過小評価

習い事感覚で予算を見積もっていませんか?民間学童の相場は、特に都心部において皆様の想像を絶するほど高騰しています。

③ 「隣の区も同じようなものだろう」というエリア格差の無視

これが最大の罠です。道路一本挟んだ「隣の区」に行くだけで、制度も料金も天と地ほど変わるのが東京23区のリアルです。

シンプル比較! 学童費の「3つの課金コース」

では、実際に子供2人(低学年)を預けた場合、家計から毎月いくら消えていくのか。当ラボが23区内の主要施設を調査し、エリアごとの相場を3つのコースに分類しました。

【公立コース】(行政サービス型)

自治体が運営する標準的な学童クラブや、学校内施設を利用できる「勝ち組」パターンです。

  • 毎月の費用(2人分): 約 8,000円 (自治体により多少前後します)
  • 判定: 【安全】

3歳以上の保育園無償化期間と比較しても、負担増は誤差の範囲です。順調に教育資金を貯め続けられる、理想的な環境です 。

【民間コース・標準】(住宅地エリア)

練馬・杉並・世田谷などの住宅地で、公立の抽選に外れ、一般的な民間学童を利用するパターンです。

  • 毎月の費用(2人分): 約 80,000円 〜 120,000円
  • 判定: 【辛い】

公立なら月数千円で済んだはずが、抽選に外れただけで「月8万円以上」の固定費がのしかかります。これは贅沢をしているわけではなく、「空きがある一番安いところ」を探してもこの金額になるのです 。

【民間コース・都心高騰】(商業地エリア)

中央・港・文京などの地価が高いエリアで、公立の抽選に外れてしまい、やむを得ず一般的な民間学童を利用するパターンです。

  • 毎月の費用(2人分): 約 150,000円 〜 200,000円
  • 判定: 【危機】

ここが最大の罠です。「標準エリア」と同じ民間学童チェーンであっても、地価(テナント料)の違いにより、月謝が1.5倍〜2倍に設定されています。安い民間学童を探そうとしても、このエリアには存在しません。結果として、どんなに節約しても毎月15万円以上が飛び続け、家計の収支が大幅に悪化するリスクが極めて高くなります。

【試算】6年間で「1,000万円」の格差が生まれる

この毎月の差額を小学校生活(6年間)で積み上げると、さらに残酷な数字が浮かび上がります。

コース総支払額(目安)
公立コース約 60万円
民間コース・標準約 720万円
民間コース・都心約 1,000万円超

注:民間学童の利用料(長期休み加算含む)を独自に試算。高学年での利用頻度減を考慮しても、都心部では入会金やオプション費を含めると容易に1,000万円を超えるケースも十分に想定されます。

「公立コース」と「都心高騰コース」では、同じ公立小学校に通っていても、約1,000万円もの教育費格差が生まれることになります。

この差は、親の節約努力で簡単に埋められる金額ではありません。

結論:家探しで「学童」を無視するな

このコース分けにおいて恐ろしいのは、子供の学力や親の職業に関係なく、「どの自治体(区)に住んでいるか」という制度の壁だけで、自動的に決まってしまうという点です。

同じ東京23区内であっても、道路一本、川一本隔てた「隣の区」に行くだけで、状況が180度変わることも珍しくありません。ある区では「希望者全員が月8,000円で簡単に公立に入れる」一方で、そのすぐ隣の区では「倍率数倍の超激戦区となっており、月10万円の民間しか空いていない」という事態が、ごく普通に起こっているのです。

これからマイホーム購入や引っ越しを考えている方へ。駅からの距離や間取りだけでなく、ぜひその区の学童事情も検討リストに加えてください。

「この区は公立に入れるのか?」

たった一つこれを確認するだけで、将来の教育費に1,000万円もの余裕が生まれる可能性があるのです。

では、具体的に「どの区」が天国(公立コース確定)で、「どの区」が地獄(民間コース前提)なのか?次の記事では、当ラボが全区の要綱を調査して作成した「東京23区・学童格付けマップ」を公開します。あなたの居住区、あるいは引っ越し予定の区がどのランクに位置するのか、以下の記事で確認してみてください。

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この記事を書いた人

教育資金デザインラボ代表。元日系投資銀行(IBD)出身のFP兼宅建士。
「お金の世界は嘘ばかり」という信念のもと、ポジショントークを排除した『数字に基づく資産形成術』を発信中。早大理工・英国大学院修了。都内で2児(2歳・0歳)を育てるパパ経営者。

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